ストックホルム行きの列車が大幅に遅れているのでオーリンゲンのコースの難易度分けと全日本の難易度分けについて書いてみます。
難易度については8段階のカラーシステムが使われています。日本の技術教本では多少異なる部分がありますので1-6のレベル分けで表していますが、基本は同じです。拙い訳ですがご覧ください。
原文はこちらから
http://www.oringen.se/213/english/hoga-kusten-2018/competition/difficulty.html
緑
コースは明確でつながった道や太い歩道、建物や開けた土地がある場所に組まれる。
緑コースのコントロールはハンドレイルの上にあり、競技者が正しいルートをたどれる安心感を与えられるものでなければならない。コントトールの特徴物は道の曲がりや分岐、電波塔、建物など明確なものである。
白
テレインは緑とおなじである。白コースのコントロールはレッグの終わり次のコントロールへの始まりとして明確に置かれなければならない。したがって特徴物はわかりやすく確実にそれとわかるものでなくてはならない。コントロールの特徴物は、岩や崖、柵などにも置かれる。
黄色
テレインは少し難しくなるものの走行性と視認性は確保されなければならない。
つながった道、歩道、柵、水路、開けた土地などがないといけない。コントロールの特徴物は少し難しくなり、とても明確な丘の上などにある。しかし明確なアタックポイントと背後にわかりやすいキャッチングフィーチャーがないといけない。
オレンジ
オレンジと赤のテレインははなだらかな丘と走りやすい森からなる。耕作地もあったほうが良い。テレインの細部は明瞭でなければいけない。これまでのクラスからすると難しい特徴物が使われる。広い沢や明瞭な尾根、丘、崖などである。コントロールの近く200m以内に明瞭な特徴物があり、背後にはわかりやすいキャッチングフィーチャーが必要である。
赤
オレンジと難易度は変わらないがすべてのテレインが使われる。
パープル
すべてのタイプのテレインが使われるが、体力的に非常に厳しい場所は避けられる。すべてのタイプの特徴物が使用される。このレベルではプランニング技術、安全で速いルートを選ぶ能力、後方にわかりやすいキャッチングフィーチャーがない状況でコントロールを見つける能力が求められる。
青
難易度はいかなるオリエンティアも楽しめるように技術の高いオリエンティア向けである。
ち密であったり、小さな地形的な特徴物が使用される
黒
難易度は青と同じだがすべてのタイプのテレインが使われる。
オーリンゲンの難易度分けをざっと書いてみると。
緑:初心者、学校の授業クラス
白:10
黄色:11-12
オレンジ:13-14
パープル:15-16
黒:18-65
青:70-
エリートも黒で難易度に変わりはありません。
各年代にショートコースがあって、21以上はショートコースの難易度は一般と同じですが、20以下のショートコースは難易度が1ランク下がっています。
21以上はレクリエーションコースがあり、難易度はオレンジと赤(技術的には同じでテレインの質が異なるだけ)
となっています。
日本の難易度はどうかというと、実はJOAには規定がありません。
ここ2年の全日本で私が行っている難易度分けは以下です。
ちゃんと議論してもラテはやく組織として決めてもらえるといいのですがね。
10: 1(緑レベル)
N、12、15B:2(白:易しめ)
15、18B、C:3(黄色)
18、20B、B:4(赤、年配Bはオレンジ)
20:5(パープル:易しめ)
21−65:6(黒:易しめ)
70−:6(青:易しめ)
エリートも黒です。(Aと同じです)
若年層がかなり易しいですね。一つは層が薄いことと、経験が少ないこと、そしてテレインがきつく見通しが悪いので安全性確保の為にそうしています。(今年の椛の湖は見通しがいいので若干むずかしめに設定しました。)
ただ日本には飛び級ルールがありますので経験豊富であれば1ランク上に出場できます。
そのルールを生かした形で易しめの設定をしたということもあります。
全体的にも難度が抑えられているのは、2つの理由があります。
ひとつは、テレインの制限によって黒や青に使えるコントロール設定がやりにくいこと。
もう一つはあえて難しいコントロールにすると(日本では藪の中とか斜面に置くしかないですね。藪の中でもコントロールフラグが埋まらないようコントロールの周りだけ草を刈るということで対応できるかと思います。)制限時間外が続出する、トリッキーだと怒られるおそれがあります。
だから実は日本の多くのコースがこちらでいうパープルどまりです。
それで何が起こるかというと、難しいところでしっかり止まって読むとか、アタックで慎重にやるとかいった習慣が付きません。それで海外ではミスが減らないことになります。
世界で通用する習慣をつけるのはこの難易度設定では難しいと思います。
だから難しくしろと一概には言えません。現状で安全を確保したうえで皆が楽しむ大会をやるのか世界標準を目指すのかによって異なります。
いずれにしろこれは個人の考えでなくてJOAでどの方向に持っていくかしっかり議論して必要があります。
難易度の設定やクラス分けは、競技の根本的な問題ですので、いくらでもご協力したいと思いますがなかなか機会をもらえないのが残念です。


2018年07月28日
オーリンゲン最終日
最終日です。
今日はガンガン走って順位をあげること。ラフに走ってみる。

S-1 4:17 +1
こぶ、湿地、崖と見てアタック。
コンパスが止まらない。疲れのためか距離間が合わない(先まで進めない)ためもたつく。
崖からの高さを見誤りミスする。
1-2 7:07 +1
はやめに傾斜変換まで出て湿地までたどるプラン。
最初の傾斜変換でピークを登れず右へずれる。コンパスの方向と違っていたが、1番でのコンパスの挙動不審が頭にあり、いずれ壁にぶつかるのでそのまま進む。オープンaでかなり右にずれていることに気づき、立ち入り禁止にあてて戻る。湿地を2回渡ったので地図で確認できていれば隣の沢には入らなかった。
2-3 8:19 +1
給水まで出ることしか考えずにほぼノープラン。
これもまっすぐ走れずに下に下ってしまう。b点で気が付き、土崖からアタック。
3-4 3:31 +1
コンパスで岩石地の壁にあてその先のオープンのこぶからアタック。
手前のこぶcにかかってしまい回り込む。
4-5 12:37 +3
湿地の間を走り丘に登ってアタック。
丘までは順調。礫地を発見したのでそこからアタックに入る。
礫地をdだと思っていたが実際はeだったため、その先に尾根が見えず。高さを維持して探したが、かなり手前で合ったため、最後まで我慢できずに上る。上で位置を確認して到達。
尾根が見えなかった時点で北方向に進み打合せ上からアタックしなければいけない。
5-6 2:34
壁までやや左側に向けて走り、岩を確認してアタック。
問題なし。
6-7 8:50
湿地を切り、尾根の先端を通って、オープンのピークからアタック。
斜面を登り切れず一本北の道へ出てしまう。そのまま道をたどるルートに変更する。
7-8 3:41
オープンのピークをたどって道まで出てこぶ、オープンの尾根とつないでアタック。
問題なし。
8-9 2:43
最終的に沢に降りればいいのでまっすぐ藪に向けて進む。
道で左側にオープンが見え人の流れができていたので利用する。
9-10 0:42
10-G 1:02
T 55:23
それほど大きなミスはなかったものの、雑になるとどんどん遅くなる。結果ステージ的には100位と最悪の成績であった。頑張って走ったので体感としてはこんなに悪いと思わなかった。平らな分彼らは速く走れ、速度も相対的に遅くなっていたというのもあるが、一番の原因は5日間走る体力がなかったということだろう。3日目の後半から疲れの蓄積を感じていた。のぼりを避けたイメージがないのに避けてしまう。距離を進まないままアタックしてしまうなどである。
改めて思ったのはラインを取らずにまっすぐ進み進んだ先でリロケートしてアタックというのは結果速くない。常に先を意識しどこに行くかをイメージして走らなければタイムはでないということだ。
次来るときは5日間走れる体力をつけ(ロードでは付かない)、プランの練習を十分してくる必要がある。
疲れた。でも楽しかった。
今日はガンガン走って順位をあげること。ラフに走ってみる。

S-1 4:17 +1
こぶ、湿地、崖と見てアタック。
コンパスが止まらない。疲れのためか距離間が合わない(先まで進めない)ためもたつく。
崖からの高さを見誤りミスする。
1-2 7:07 +1
はやめに傾斜変換まで出て湿地までたどるプラン。
最初の傾斜変換でピークを登れず右へずれる。コンパスの方向と違っていたが、1番でのコンパスの挙動不審が頭にあり、いずれ壁にぶつかるのでそのまま進む。オープンaでかなり右にずれていることに気づき、立ち入り禁止にあてて戻る。湿地を2回渡ったので地図で確認できていれば隣の沢には入らなかった。
2-3 8:19 +1
給水まで出ることしか考えずにほぼノープラン。
これもまっすぐ走れずに下に下ってしまう。b点で気が付き、土崖からアタック。
3-4 3:31 +1
コンパスで岩石地の壁にあてその先のオープンのこぶからアタック。
手前のこぶcにかかってしまい回り込む。
4-5 12:37 +3
湿地の間を走り丘に登ってアタック。
丘までは順調。礫地を発見したのでそこからアタックに入る。
礫地をdだと思っていたが実際はeだったため、その先に尾根が見えず。高さを維持して探したが、かなり手前で合ったため、最後まで我慢できずに上る。上で位置を確認して到達。
尾根が見えなかった時点で北方向に進み打合せ上からアタックしなければいけない。
5-6 2:34
壁までやや左側に向けて走り、岩を確認してアタック。
問題なし。
6-7 8:50
湿地を切り、尾根の先端を通って、オープンのピークからアタック。
斜面を登り切れず一本北の道へ出てしまう。そのまま道をたどるルートに変更する。
7-8 3:41
オープンのピークをたどって道まで出てこぶ、オープンの尾根とつないでアタック。
問題なし。
8-9 2:43
最終的に沢に降りればいいのでまっすぐ藪に向けて進む。
道で左側にオープンが見え人の流れができていたので利用する。
9-10 0:42
10-G 1:02
T 55:23
それほど大きなミスはなかったものの、雑になるとどんどん遅くなる。結果ステージ的には100位と最悪の成績であった。頑張って走ったので体感としてはこんなに悪いと思わなかった。平らな分彼らは速く走れ、速度も相対的に遅くなっていたというのもあるが、一番の原因は5日間走る体力がなかったということだろう。3日目の後半から疲れの蓄積を感じていた。のぼりを避けたイメージがないのに避けてしまう。距離を進まないままアタックしてしまうなどである。
改めて思ったのはラインを取らずにまっすぐ進み進んだ先でリロケートしてアタックというのは結果速くない。常に先を意識しどこに行くかをイメージして走らなければタイムはでないということだ。
次来るときは5日間走れる体力をつけ(ロードでは付かない)、プランの練習を十分してくる必要がある。
疲れた。でも楽しかった。
2018年07月27日
オーリンゲン表彰式
今回オーリンゲンの表彰式について書いて見ます。
5日間の総合は最終日に行われ、エリートと子供は複数者が表彰されますが、他のクラスは1位だけです。
それとは別に、1-4日までは毎夕各ステージの1位が表彰されます。総合成績もそうですが、ステージ優勝というのも選手の大きな目標になっています。
1位だけと行ってもMTB、トレイル含めて120人近くが表彰されるわけですから、インタビュー含めて1時間近くかかります。
表彰はグループごとに行われます。
各グループの表彰が終わったところで万歳三唱(ここでは4唱でした。スタートビープ音と同じで面白い。文化の違いを感じます。)
規模は違いますが、日本の大会でも1位だけ、グループ別表彰を採用するのが良いと思います。その方がスムーズですし、冗長にならずに済みます。それ以下の表彰対象順位は本部にセルフで賞品を取りに来るという形で行います。
さて、本日はH75Kクラスで小笠原陽太郎さんがステージ優勝しました。
私なんか毎日トップから20分遅れるのでもう神の領域です。
今日は最終日。タイム差がそのままスタート時間の差になり、最初にゴールした選手が勝ちになるシステムです。トップから73分遅れの59位スタートです。直接順位を競う機会はなかなか無いので思いきり楽しんできます。