2015年07月30日

普及を考える

お約束の第二弾です。あと資格制度についてはまた後日。
わかっていてやってない部分については自分にも責任があるので言いづらいですが、
普及が進まないのは普及の方策が間違っているからということにつきます。
 大会などのイベントを広報して普及するというのはあまり効果がありません。大人向けの普及もあまり効果がありません。これまでの結果を見ればそれは明らかです。
1.学校教育に入り込む
 学校教育の中で触れる機会を作らない限り、普及は高校や大学のクラブにおんぶにだっこしか手がありません。小学生の時にその面白さに触れる機会があればイベントへの参加のハードルも低くなります。
 以下はO-Academyの講師であるヨラン・アンダーソン氏が学校教育の中で行うオリエンテーリングの指導用に作った冊子です。スエーデンでは学校教育のなかにオリエンテーリングをする機会はありますが、実際ちゃんと教えられる人は多くなく、オリエンテーリング人口は減りつつあります。そのために指導書を作ったようです。普及に悩んでいるのは日本だけではありません。スエーデンでさえそうです。この冊子は自分でダウンロードして読む分には無料なので(印刷して販売してはいけません。)まあ読んでみてください。
http://np.netpublicator.com/netpublication/n91829191
 まってね。日本では授業もないので無理と言わないで。この中で書かれているグーグルマップから、自分の街、自分の後者へと拡大し、校舎周辺を地図化する流れは社会の授業とマッチするし、その地図をどう使うかと発展させ、校舎周辺でオリエンテーリングを行うというのは総合の課題としても十分面白い物だと思います。
 JOAは(JOAでなくてもいいんですけど)小学校教育、社会科教育に携わっている方と連携して、まずは、2時間程度の授業計画を作るべきですね。これとは別に自然の家で行われるような体験にも一定の指導書を作る。
 土曜講座をやっているような市町村では積極的にそれに参加して学校−パーク−里山と進めるプログラムだって可能でしょう。
 さあそれができたところで次は誰が教えるのとも言わないで。
 インストラクタがいるじゃないですか?今はインストラクタを取ったところで活動のしようがないのが現状です。本来資格をとったならそれが使える環境が無ければ意味がないでしょう。もともとインストラクタは初心者指導用の資格(だそうです)です。せっかく2日間の講座を行うのですから、あまり役に立たないことは教えず、学校や施設周辺でできるスクールOの指導のカリキュラムを実際にできるところまで持って行く指導に切り替えるべきです。(簡単な地図作成の単位も入れる。)
 JOAは対外的にそういう出前講座をやっている事をアピールする。依頼があれば近くのインストラクタを派遣する。講座の実施をインストラクタの更新の材料とする等、インストラクタと実際の指導場面のマッチングを進めましょう。
posted by べん at 03:44| Comment(2) | オピニオン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月27日

全日本大会を考える

お約束の記事です。
長いので面白くなかったら読み飛ばしてください。
帰るまでに、教育と普及についてあと2つ記事を書く予定です。
1.はじめに
 私は全日本大会に関するパブリックコメントは提出していません。
 なぜかというとどうしたら現行の全日本大会を継続できるかについてのみ議論されていて、全日本大会はどういう大会であるべきかについては述べられていないからです。どんな工夫をしても魅力のない大会はなくなっていくし、大会が魅力的になれば多くの問題は解決されると思います。ここではまずそれに触れたいと思います。
2.そもそも全日本大会とは
 全日本大会は、全日本選手権ではありません。これは昔どなたかに言われました。全日本大会は一部選手のものだけではなくオリエンテーリング競技者みんなのための大会だという事です。そのことを忘れてはいけません。もう40年近く昔の事ですが、1年に1回全日本大会に遠征するということは子供ごころに大きなイベントでした。クラブの仲間と遠くへオリエンテーリングをしにいく。それはそれは今日海外遠征するぐらいのことです。
 全日本は皆が集まる大きな大会で、最新の知識、工夫によるコースが用意される。そんあ魅力ある大会でした。今はどうでしょうか?大学のやる大会の方がよっぽど先進的で、面白いイベントになっていませんか?(時には彼らの発想はオリエンテーリングのルールを越えて、日本のオリエンテーリングをガラパゴス化させてしまう事もありますが。もちろんこの点は学生の大会に限らずです。)
 若者の運営する大会はイベント的にはとても楽しいです。でも基本的に彼らの基準は自分世代ですから、ジュニアやシニア世代への配慮は欠けがちです。(誤解のないようにいいますが、これも学生の大会に限らないことで、学生には今後のオリエンテーリングの発展まで考えてイベントを運営するのは難しいということです。)
 ですから公認大会の使命は、ちゃんとルールにのっとった大会を開いてこれがスタンダードだから参考にしてね。できるだけルールから外れないイベントをひらいてね。というメッセージを送ることだと思います。
 つまるところ、私の考える全日本大会は、すべてのオリエンティアが楽しめ、かつ世界のスタンダードなルールを順守した大会です。
様々な選手権を開催して疲弊するよりは年1回とにかく全日本大会をオリエンテーリングの見本として開くべきです。スプリント、ミドル、リレー、そんなに開催するなら、東日本、西日本をやっていたころよりも負担は重くなっているのではないですか?
3.実現のための提案
 @複数日大会にすること
  せっかく地図を作るのですから、1レースだけではもったいないです。また、昨今は一般の大会が近くのクラブとコラボして複数日の大会として人を集めているのになんで全日本でやらないのか疑問です。そして最も複数日大会を開催しやすい日程を狙えばGWまたはシルバーウイークに固定するのがベストです。いまや日本のオリエンテーリングの最大勢力である学生を誘導するには秋は難しいでしょうから、やはりGWになります。
 例えばGWに4日間の大会期間を設けると
 1日目 モデルイベント(本大会の地図の一部を用いる)
 2日目 全日本大会(全日本選手権は1:15000で実施)
 3日目 ローカル大会(パークOでもいい。その地区の学生に任せる)
 4日目 全日本ミドル選手権(21クラス以外はロング大会、縮尺は1:10000)
 2−3日の総合表彰を行う。
 地図は一枚だけ作成し、一部をミドルに使用する。
 ほらこうすると1枚の地図作成で2回選手権を実施できます。宿泊も必須ですから、地元の後援も受けやすい。海外からの参加者も呼べます。円が安くなっているのだから今がチャンスです。GWに日本で楽しい大会があるよといえば、香港、韓国、中国からたくさんの参加が見込めます。オーリンゲンに参加している中国人のなんと多い事か。
Aスタート方式の検討
 GWに家族総出で出かけてもらいますから、他の事を楽しむ時間も必要です。スタート時間が異なれば、それが難しくなりますから、いっそのことE権にかかわらないクラスは、フリーのミニッツスタート(好きな時にスタートできる。良くローカルでやっている形式です。オーリンゲンのショートクラスでも採用されています。)にすればはやく終えて観光ということもできます。そんなことをすると競技性がとかエリートの表彰式を見ないのかというお叱りがでそうですが、実はそんなことは些細な事です。たくさんの人がオリエンテーリングを楽しむということが大事で人が増えればエリートに関心を持つ人も競技に関心を持つ人も増えます。
B運営方法
 基本的にはルールのわかっている方と地方の方がチームで主要役員を行います。スタンダードを確実に継続させるにはそれが必要です。ちゃんとルールを勉強した資格(資格についても改革が必要なのでこれば別に述べます)のある人が上に立って行うのです。
 そこにお金をかけるのは当たり前です。地図もいい地図に越したことはないですが、ちゃんとコース設定でコントロールすれば公正な競技は実施可能です。例えテレインや地図のためにそんなに面白いコースにならなかったとしても、複数日イベントということで楽しさは維持できます。
C地図
 地図作成の肝はいまや以下に良いベースマップを用意できるかです。良いベースマップがあれば調査期間を大幅に減らすことが可能です。(昔、地図作成に苦労した皆様には想像できないかもしれませんが、いまや地図作成は昔ほど大きなネックではないです。むしろテレインの選定と渉外、良いベースマップの確保に時間をかける方が重要です。)テレインが難しくてもベースマップが良ければ、完全にプロでなくても対応できるでしょう。逆にいかに簡単なテレインでもベースマップが悪ければ、時間もコストもかかります。コストを考えればプロに任せたほうが結果的に安くなると思います。但しコース設定者が修正する時間をとるため、2か月前には地図が完成していることが必要ですので、プロがそれを守れるかどうかが重要です。
D参加費
 複数日大会ですから、ある程度金額を上げましょう。複数日割引や早期申込み割引も活用して、参加のモチベーションを上げていきましょう。
E普及
 これも別稿で述べますが、あまり普及のことは考えないでいいと思います。大会で普及しようというのは大きな間違いです。家族や友人で楽しめるために、その方のためのコースを用意するのは必要ですが、現オリエンティアとその家族・友達のお祭りにするということを優先しましょう。
4.さて問題を解決しよう。
@マンパワーの問題
 教育の問題です。資格の整理、研修開催を増やすことは必要です。わかっている人を増やし、資格なしで重要な仕事には着けないようにしましょう。そして、その人には少なくとも経費を支給しましょう。そうすればモチベーションが上がり、畝意できる人が増えます。すぐにはできませんが、すぐ始めるべきです。そして数年は我慢しましょう。
 全日本での運営研修システムを復活させましょう。一部運営参加をしてもらい(研修費はとりますよ。)ルールから何からしっかり勉強してもらい、資格をとって地元で活用してもらいましょう。Oforumみたいなつまみ食いでは人は育ちません。かといって、別に用意しても人は集まりませんしコストもかかります。複数日一緒にいるわけですから、ある程度の知識はつきます。大会にも参加できる形も考えられます。やるとなったらアイデアはいくらでもあります。
 この際だから、全日本リレーはやめましょう。クラブカップに頑張ってもらう。そのほうが楽しいです。もし国体を目指すためとまだ思っているなら、パークでのスプリントリレーに変えていきましょう。各地域で行われるパークOツアーの延長線上でいいんですよ。それがオリンピックを目指すIOFの活動ともつながります。
 
Aお金の問題
 みんながこういう大会を望むのであればお金を集める対策はいくらでもできるでしょう。大会が魅力的なものでなければスポンサーはつきません。つまらないから、宣伝にもならないからスポンサーがつかないのです。この形式で大会をやるなら是が非でもみんなに参加してもらい、成功させなければなりません。
posted by べん at 04:20| Comment(0) | オピニオン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月07日

コースセッターとコントローラの方へ

 当たり前のことですが、オリエンテーリングの競技会のコースを設定するには一定のルールがあります。
是非コース設定の原則を読んでからコースを作成してください。またコントローラのチェックは(もちろん他の規則も読んでほしいですが)コース設定の原則に基づいておこなってください。
 もっとも優先すべきは面白いかどうかではなくて、競技としての公正さを維持できているかです。そうしないとオリエンテーリングはスポーツとして成り立ちません。オリエンテーリング大会と銘打って、公に参加費をとって運営している以上、ルールにのっとって行ってほしいと思います。

 「オリエンテーリングは宝探しだね」と言われるのはあまりに悲しすぎます。正しいルールにのっとってコースが設定され、状況に合わせた技術を正確に使えば当たり前にコントロールには到達できるのがオリエンテーリングなのです。

 フラグや特徴物が藪に囲まれていてそばにいっても見えず探さなければならない。コントロール位置が地図上で明確でない。アタックポイントからの距離と方向が正確でないといったコントロールはすべてルールから逸脱しています。地図で明確でない位置において位置説明で尾根とか沢とかにしてごまかすのもやってはいけないこととして記載されています。

 不適切なコントロール位置は、正確な技術を使おうとする選手の努力を無にします。世界で戦うために、正確な技術を身に着けようというモチベーションを高めるためには公正なコースはどうしても必要なのです。どうかよろしくお願いします。

posted by べん at 20:07| Comment(0) | オピニオン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする