2014年01月26日

スポーツの面白さ

前記事でのコメントにお返事しようとしたら長くなってしまったので記事にします。

スポーツでの面白さというのはいくつかあると思います。
 競技スポーツの面白さは、競うことだと思います。大事な大会で優勝する。ライバルに勝つ。そのために努力を重ね、結果を出すことに面白さがある。
 これとは別に課題を解く面白さがありますね。これは結果にかかわらずです。オリエンテーリングで迷ってしまっても面白いと感じる人は少なくないでしょう。
 生涯スポーツとしては後者も大事なことですが、トップアスリートを目指すなら後者ではだめなのです。競技オリエンテーリングの選手を指導してきた私としては、できるだけ若手には前者の面白さを感じてほしいと思っています。
 年齢を重ねると競うというよりは楽しむほうにシフトしてきて、コースをセットする際に無意識に難しいコースを組んでしまいます。楽しませてあげようとの気持ちだと思いますが必要以上に難しいコースは、競って勝つことを楽しみだと思う選手を拒絶します。できるという気持ちがなければ、スポーツは続けられません。
 適応しやすい課題で、技術が劣る選手は技術を、フィジカルが劣る選手はフィジカルを鍛えて、勝つために切磋琢磨するのでなくては競技力の底上げはないと思っています。
 とりあえず課題はこなせているからということで、フィジカルや判断スピード、手続きの速さの向上に目を向けずに上のクラスに逃げることは、結果として遅いオリエンテーリングに慣れてしまい、世界レベルの競技力の向上には結びつきません。
 もちろん競うまでもなく常に勝ってしまうという状況なら、現状でも強化指定というものがありますからそれで難しいコースに挑戦できます。JOAのアドバンス登録も必要ですから技術的なサポートも受けられるでしよう。

 女子については、確かにそうはいってもねというところがあると思います。本気で女子が参加しやすい状況を考えるべきですね。欧州とちがって、学生から始める選手がほとんどですから、なるべく怖くない、傷がつかない、汚れない(雨が降ったらしゃあないですが)ようなコースを用意してあげる必要があるのかもしれません。 
posted by べん at 18:37| Comment(1) | オピニオン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月23日

年齢別クラス分け

みちの会大会において不適切なクラスへの出走という事態が発生しました。
http://www.orienteering.com/~michi/40th/
根本的な原因は要項の参加資格の誤記だったわけで、運営側の一員として責任を感じておりますが、良い機会なので、年齢別クラスについてレビューしておきます。

公認大会のクラス分けは以下のように規定されています。
http://www.orienteering.or.jp/archive/rule/競技規則および関連規則のガイドライン_130901.pdf

21歳以上のクラスでは年齢下のクラスへの出場は認められています。それに対して、20歳以下のクラスでは出場できるのは基本的には当該年齢のクラスのみで、特別に1つ上のクラスへ出場が可能となっています。
21歳以上のクラスではAクラスの難度は同一なので、主に体力的な問題でクラスを選択することが可能になっています。この選択の広さには参加者が成人であること(自己責任)がかかわっていると思われます。20以下のクラスでは難易度も異なりますし、保護される年代でもあり、選択の余地が少なくなっているものと思われます。これは運営者側が安全性を確保するのに必要な条件でもあるでしょう。21歳を境にコンセプトが大きく変わっている事を理解する必要があります。

エリートへの出場資格は以下に書いてあります。
http://www.orienteering.or.jp/archive/rule/公認大会エリートクラス出場資格規則_130901.pdf

18Aのトップが20Eへの参加資格があり、公認大会で1つ上のクラスに出場できるわけですから、20Eに関しては中学生の参加が想定されています。21Eに関しては19歳以上に限定されていて、一応安全性への配慮はなされています。(未成年ですが)
 これらの例外がどんな過程でルール化されてきたかはよくわかりませんが、基本的に世界大会への道を若年にも開こうということや、各年代の突出した選手のモチベーションを維持しようということがあったのだと思います。
 21クラスの参加が19歳以上ということ(これも表示から言えばおかしい)も同様なことからでしょう。

 私見を言えば、選手はその年齢で競うべきだと思っています。シニア年代に関してはエリートを目指す選手でなければはやく適した年代に移行してもらい、その年代を活性化させていただきたいです。もちろんそれには、楽しみを奪わない意味でシニア世代のコースの難易度を適切にする。(21クラスを同等に維持する)必要があります。
 若年については特に低年齢で参加者の少なさから競う楽しみがなくなるという点をはやく改善し(普及の問題)、適切なクラスへの参加を促す必要があるでしょう。競う楽しみを増やすにはシニア層とは別の意味で適切な難易度が必要です。(難しすぎるコースは新規参入の妨げになります、)

 現行ルールに関して言えば、今のままだと無条件に1つ上のクラスに出場できるように理解できますが、これはもともと実力のある選手向けということであったと思いますので、少なくとも上のクラスに出場する場合には、安全性を確保する意味でも、これまでの成績などを添えてもらい、主催者判断で許可するという形をとるべきでしょう。
 要項では適切なクラスへの参加を促し、注意書きとして、18A以下の選手で1つ上のクラスに出場を希望する選手は主催者判断で認める(別に問い合わせる)とするのがいいと思います。
 エリートへの出場資格には、強化指定選手による資格も新たに追加されているので、あえて上のクラスへの参加を促すこともないのではないでしょうか。
18A、15Aについてはもともと、高校生、中学生という区分けでしたのでそうした区分けを尊重するというのも大事なのではないかと思います。
 いずれにしろ一度根本的にクラス分けを整理する時期なのかなと思います。

※以上の記述でルールの解釈上間違いがあれば指摘していただけると幸いです。
 

 蛇足ですが、エントリーに関して言えば、競技登録選手に関してのエントリーは登録番号で自動的にできるというシステムが欲しいですね。資格外のクラスにはエントリーできないようにすれば間違いも防げますし、エントリーのハードルも低くなって参加者増も見込める。また、運営側のエントリー事務も減ると思いますが、いかがなもんでしょうか。
posted by べん at 13:46| Comment(2) | オピニオン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月02日

強化委員会の2014活動方針を見て

強化委員会から強化方針がでました。
http://www.orienteering.or.jp/NT/news/2013/1102_2014_1.php

具体的な強化方針が出るという事は歓迎すべきことです。

その中で全体の印象と気になる点をいくつか挙げておきます。

全体の印象
スプリントに関することが主で、フォレストに関してはこれといった新しいケアは見当たりませんね。スプリントにおもに力を入れるという意図が見られます。これまでスプリントに関して強調することがなかったので、新体制ということで、スプリントを重視するというメッセージを出したということでしょう。
しかしながら、スプリントの強化は別個に行うということを強調しているため、スプリントをフォレストの登竜門とするという考えはないのかなと思われます。

強化選手の扱いについて
よく読んでみないとわからないのですが、
@A、Bが存続するかが良くわからない(前半で従来の枠組みを利用するといいながら6名となっている。しかし後半ではA、B強化選手と分けて特典がついている)
Aスプリント代表については、強化選手はサポートのメリットはあるようだが、選考において優位性はない。
Bジュニアについては明確な特典がない。
と扱いがバラバラです。バラバラならそれなりにわかりやすく記載すべきです。

強化選手の選抜方法について
フォレストでWOC選考対象が原則強化選手に限られるとなっています。(さりげなく記載されていますがこれは大きな変更点です。いままではトレーニング登録選手すべてにチャンスがあったわけですから。)
このことは代表になるためにはまず強化選手に選ばれることという私の意見も汲んでくれたのかと思いますが、その一方で強化選手に選ばれるための道筋がどこにもありません。これでは選手がどうやって強化選手をめざしていいかわかりません。これが一番の問題です。選手の何を見て強化選手を選択するのかこれを明らかにする必要があります。
日程的な問題もあります。希望選手の中から強化指定をするのかと思っていましたら、強化指定が先でした。そうすると強化指定はそれ以外の要素で選ばれることになりますね。

フォレスト代表の人数について
 代表人数が3人では少なすぎます。得点を挙げるためにはリレーの成績を上げることが重要ですから。ちゃんとリレーを走れる状況にすべきです。3人では、一人に問題が生じればその時点でアウトになります。補欠制度も考えるべきです。
 もう1点はここ数年をみてもロングとミドルはタイプの違うテレインで行われます。突出した選手がいない場合、少しでも結果を良くするためには短時間の練習をそのタイプのテレインに集中すべきです。2014ならばロングは1本に集中し、ミドル出場選手と他の2人でリレーを走るべく準備をするというのが現実的でしょう。その3人に対応できない選手が出た場合、ロングの選手をリレーに出すということでもいいでしょう。状況によっては代表になっても実際にレースに出ないことは他のスポーツでも良くあることですし、そこにこだわるべきではありません。最低4人は連れて行くべきです。
 スプリント代表をフォレストに出すのは準備として無理がありすぎます。その逆はありえると思いますので、フォレストの人数を絞るべきではありません。

2018年の目標について
2018年にディビジョン2を目指すとのことですが、それは2016、2017の成績で決まります。ここではスェーデン、エストニアという、北欧タイプのテレインが続きます。
圧倒的に在ヨーロッパが有利なテレインで結果を出すためには、その前からの準備が必須です。ここで主力となるであろう選手に対して、2014-5シーズンに北欧遠征をして準備を進める必要があります。まず2014夏には代表選手以外の選手のオーリンゲンアカデミー参加など進めていく必要があるでしょう。WOCやJWOCから引き続きの参加および現地でのトレーニングなど考える必要があります。長期計画では、ジュニアのコーチングとプランがとても重要です。一方で2014-5の世界選手権をどう位置付けるかも難しいところです。各年でどの選手が主力として走っているか、イメージできないようではいけません。この目標が絵に描いた餅にならないよう、今から始める必要があります。
posted by べん at 19:23| Comment(0) | オピニオン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする