2014年05月29日

テーピングの功罪

 オリエンテーリングをする際にテーピングは必要かについては議論のあるところである。
私もトップ競技者としてやっていたときにはテーピングをしていた。若いころのことである。

捻挫をし、それを予防するあために足を固めて走る。そしてまた捻挫をする。

 あるときテーピングをやめた。練習の際もレースの際もしなくなった。その後ずっとそうだ。なぜならばひどい捻挫をしなくなったからである。足をひねることはある。でも大事には至らない。

 テーピングをするということは足の動きを制限することである。関節の動きを制限することは筋の働きをも制限する。それは全身を使った時とは異なり、特定の筋肉に負荷をかけることとなる。
 捻挫をするということは単に関節が強いか弱いかだけではない。捻挫をしにくい足の使い方、捻挫に至りそうな状態になった時の体の動き等全身の活動がその原因になる。時には捻挫をしないように倒れてしまうことも必要だ。

 森を走りなれていない人と走り慣れている人ではどちらの捻挫の危険性が高いだろうか?

 森のオリエンテーリングに必要なランニングテクニックは不整地を走ることで身に付く。みんなが無視しがちだか、森を走る意味は、ナビゲーションテクニックの問題だけではなく、フィジカルな問題でもある。捻挫をしやすいのならば走り方を変えるべきだし、それを学習するには不整地を走るしかない。
 
 もちろん森の初心者がいきなり速く走ればその能力はないのだから、捻挫をする危険性は高い。ただ幸い、初心者は初級者は技術的にも森を速く走れない。技術向上とともに走るスピードを上げていけばよいのだ。

 なぜ森が速く走れないか。もう一度考えてみるとよい。森で走る方法はロードとは全く違うのだ。テーピングをすることはほかの大事な何かを捨てているのかもしれない。

 もちろん、大きな捻挫をした後、腫れが引いていない状況ならば筋肉はまともに働かない。その状態で森を走るのは自殺行為だ。その時どうしてもレースをするならテーピングは必要であろう。またリハビリの過程で利用することもある。

 他のことでもそうだが、当然のようにそこにあるものを受け入れるのではなく、その意味を考えよう。そして自分なりの決断をする。そのあとどうなるかは誰のせいでもなく自己責任である。そう考えることで常に成長できる。勝利者は常にそう考えている。
posted by べん at 14:39| Comment(0) | トレーニング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月16日

イメージトレーニング

先日の合宿で参加選手には話しましたが、自分がなりたい自分になるためには、まず現在の自分を知ること、そしてなりたい自分をイメージすることが大事です。

さて、なりたい自分と現在の自分の間を埋めるトライをするためにもやはりイメージを利用することができます。

例えば、理想の自分(のパフォーマンス)に対し、今の自分が距離感にかけていたとします。
そしてその一つの解決法としてポイントポイントで歩測を使えるようになろうとプランしたとします。

 その実践として合宿(練習)の際に、ポイントで(直進を始めるときやアタックのとき)に歩測をカウントしようと決めて練習をする。それも一つの方法です。しかし、森に入れる機会は限られ、多く練習することはできません。またそのときになってしまうとナビゲーションに一生懸命になって当初の目的を忘れてしまうかもしれません。さらに言えばそのことに注意を向けるあまり、ほかの技術の流れを壊してしまうかもしれません。

 これらを解決するために、事前にイメージで練習しておくことが有効です。たとえば自分がすでに走ったコースを、歩測をしっかりして目的の場所にスムーズに到達する自分をイメージしておく。これを何度も何度も繰り返します。そしてどんどん確実性を増していきます。また、目標とする大会のモデルマップでも同じことを繰り返します。何もルートプランだけが地図読み練習ではありません。そうして自分が目標とするレースで成功するイメージを作り上げるのです。
 そのうえで合宿や練習では、歩測をするということに特別意識を向けることなしに、ただひたすらコントロールをクールに当てることに意識を集中して練習を行うのです。これであればナビゲーションの流れを遮断せずに、弱点を補強することができます。

 この練習のいいところは、身体的疲労を伴わず、なおかつ家で何度でもできることです。あとはそれを何回、何十回、何百回、何千回行うかです。
 
 トップ選手とは森に入れる回数が違うからと言い訳をするのは簡単です。もしそれができないならほかの方法を試してみる。それもダメならさらにほかの方法を模索する。それを楽しいと思って繰り返せば、必ず思いは遂げられます。

 コーチングクリニックではなぜこれが効果的かという話もしたいと思います。番宣になっちゃいましたかね(笑)。
 






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posted by べん at 21:46| Comment(0) | トレーニング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月06日

アナリシス

以前に添付したアナリシスシートはレース評価に役立つと思いますが、自己評価シートを使うことによって自分の傾向を知ったうえで行う細部にわたった分析も必要です。
 レースではないですが、先日の合宿で稲毛さんのランニングオブザベーションをしたときの経験を分析してみます。私は集団走は得意ではありません。自らが先頭を走っているときはいいですが他の選手のスピードを利用して走る場合にミスがでやすいのです。
 実は稲毛選手について走っていると私リズムでの地図読みが間に合いません。中間部はいいですが、アタックに至る部分では困難です。(逆に言えば個人レースでは大事な部分では彼女はもう少しスピードを落として地図を見た方がタイムは伸びるともいえます。)
mass.jpg
上図でaまではしっかり認識しています。彼女のアタック方法はわからないのでその後もそのまま林にはいりました。そこで方向が左に流れていることがわかりました。@本来の自分のナヴィゲーションなら、石塁のある植生界の角をアタックポイントにしてきっちり当てるということが頭をよぎり、bで方向を植生界の方へ変えました。ですがA植生界の角まで行くのがもどかしく、植生界の方向も確認しないまま、途中cで方向を変えてアタックしました。Bdの藪では正しい位置にいる可能性を認識しながら一つ左のD藪にいると判断してさらに進み道にでてリロケートしました。

 さて、何が問題だったのでしょうか。
 @の段階では集団走の場面を想定した場合、自分ではなく集団の意思に合わせたほうがいいわけなので、自分の行きたい方向でなく集団のすすんでいる方向からのアタックを考えるべきだったでしょう。そちらの方向にある斜面変換や石でリロケートすること、歩測で距離を測ることなどをやらなければならなかったのです。
 Aの段階では確実な点で方向を変えたわけではないので、方向を失った状況であったわけです。プランも途中での変更であったため、実は角を過ぎてしまっているかどうかの確認ができていませんでした。本来は植生界の角まで進むか、立ち止まって方向をしっかり決める必要がありました。それを怠って幸運にかけてしまったためのミスです。
 Bではどちらかの藪という意識だったのでそれを決めて進むことは問題ないですが、その判断が遅くもたもたしてしまったことは修正の必要があります。決めたらすぐ動くことは修正しなければなりません。
@、A、Bともあり得るシチュエーションですのでこのレッグを分析することにより、集団走での判断の優先順位、途中でプランを変更した場合の確認事項、判断したらすぐに動くことの大事さの3つを学習することができました。
 
 集団走を得意にするなら、たぶん@の部分の考え方を修正する必要がありますので、次の集団走での練習では、集団が向かう方向でのアタックに対しての地図読みに集中することをメインに練習をすることになります。この力をつければ自信をもって集団についていくことができるでしょう。

 ただ集団で走れば集団で走る能力が付くものではありません。自分の個性(あえて問題点とは書きません、ほかの場面ではプラスになるかもしれないことですから)を理解したうえで、目的をもって行う必要があります。どんなトレーニングメニューでもそれを有効活用するには、そこで自分は何に焦点をあてて練習するかを考えて行う必要があるのです。
posted by べん at 20:47| Comment(0) | トレーニング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする