2017年03月17日

技術レベル

オリエンテーリング技術教本が更新されましたのでご覧ください。
http://www.orienteering.or.jp/leader/text.php
技術レベルを簡単に説明するとつぎのようになります。
レベル1:一定の方向に道を進む。コントロールで正しい道を選択する。
レベル2:道の上または道から見える範囲にコントロールが置かれる。
レベル3:レッグの途中は道および明瞭な線状特徴物を用いて進むことができる。コントロールに到達する際に見通しの良い林を進む場合がある。林をショートカットしたほうが速いレッグがある。等高線の読み取りは必ずしも必要でない。
レベル4:大きな尾根や谷を等高線から読み取ること、コンパスを使って大きな特徴物に向かって一定の方向に進む課題がある。等高線を読む必要のない場所では見通しの悪い林を使用することもある。
レベル5:大きな尾根線や谷線から離れた場所にもコントロールが置かれる。コンパスの使用と地形読みを同時に使う必要がある。
レベル6:斜面を横切って進む課題、高さを維持して走る課題、微妙に方向を変えながら進む課題、小さな特徴物をつなぐ課題などが加わる。技術的に最上級のレベルである。

 レベル3までは必ずしも等高線を読める必要はありませんし、コンパスで方向を定めて進むこともありません。レベル3の肝は林に入るポイントをしっかり押さえること(アタックポイントの設定:プランニングの基礎)です。レベル4では大きな地形を読み取りたどることが要求されます。また基本的なコンパス操作も必要です。レベル5以上の上級では地形読みとコンパス操作を同時に行う必要が出てきます。
 レベル4までで等高線の理解、コンパスの使用、プランの基礎の基本的な課題が登場します。これらをしっかり身につけておく、言い換えればこのコースをスムーズに走れるようにならなければ上級コースをまともに走ることはできません。エリートを目指す選手は、まずレベル4で上級者と同じキロタイムで走ることを目指しましょう。
 以下にプレ全日本大会のレベル3〜6のコースをあげておきます。
 MBは3、M18Aは4、M20Aは5、M35Aは6です。
 ちなみにベースマップは前日の地図修正前のものです。どこが違うか見つけてくださいね。
プレ全日本第3-6.MB.jpg
プレ全日本第3-6.M18A.jpg
M20A.jpg
プレ全日本第3-6.M35A.jpg
 
 
posted by べん at 19:11| Comment(0) | 知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月12日

プレ全日本コースコントロール

プレ全日本大会へのご参加ありがとうございました。
今回はコース監修ということで運営に参加させてもらいました。

 下は全体ウイニング調整で用いたシートです。(黄色のクラスはワールドマスターズの年齢別速度比率です。他のクラスは経験上の値を入れているにすぎません。)本来はルート距離で計算するところですが今回はほんとうに時間がなかったのでレッグ距離で計算しています。(ミドルかつ矢板なのでそれでもいいと判断しました。)
ウイニング検討プレ全日本.pdf
 マスターズクラスは年齢層の高い方が相対的に速いことがわかります。ただ若い年齢層は対象者が21Aなどに出ていることなどもあり、単純には比較できません。
21A以上は技術的に変わりがないというのが基本です。若干身体的なことを考えて配慮はしても、高齢者クラスも21Eクラスも同じような丁寧さでに技術課題に配慮したコースを組まなければいけないと思います。同じ参加費を払っていただいているのですから。

 エリートもレベル6なので技術課題は一緒です。じゃあ21Aと21Eは何が違うかというと参加者層が違うだけです。そのため速度比率を高くしています。エリートを走る意味は技術的に難しいコースを走ることではなくてトップ選手と競う機会を持つということです。

 20Aはレベル5、18Aはレベル4、15AおよびBはレベル3で設定しています。(レベルについては技術教本をご参照ください)
 そのレベルでほぼミスなく走れるのであれば年齢区分のひとつ上のコースにチャレンジするのもいいでしょう。実際今回は18Aのクラスでウイニングを出すべき選手がこぞって20Aに出たため18Aのウイニングが遅くなっていますが、これはいたしかたありません。その年齢のトップクラスが走るという前提でコースを組まなければ安定したコースコントロールはできませんし、ミス率が10を超えるような選手を前提ではタイムは予測できるわけはありません。
 今回は主催者のたっての要望で、W21AとW20Aを同じコースとしましたが、ご覧のとおり無理があります。レベル6のコースですので、W20Aはミス率が異常に高いレースとなってしまいました。一方その危険性を予測していたためW21Aとしては短めのコースを組んでしまったのでW21Aの選手がオリエンテーリングを楽しむ時間を5分削ってしまいました。やはりレベルの異なるクラスの統合はいけません。

 全日本大会でも以上のような方針でコースを組みます。すべての年齢の参加者に競技の楽しみとチャレンジの機会を提供するコースコントロールを行います。シニアのAクラスは技術的課題は一緒ですので、どうしても長い時間走りたいと思わなければ年齢クラスにでていただきたいなあと思います。他の人と競うのも楽しいですが、ウイニングタイムにどれだけ近づけるかに向けて練習していくのはいかがでしょうか?

 すべての参加者に競技の楽しみとチャレンジを提供するという意味ではもう一つ解決しなけれないけないことがあります。年齢層の高いクラスには、レベル6を走るかそれよりもかなり技術レベルの低い(もしくは課題がわからない)Bコースを走るしか選択肢がありません。やこれでは気軽に地形によるナビゲーションを楽しみたい、もしくは上達のステップになるコースに出場したいという方には出るクラスがありません。レベル4の課題がクリアできなければ上級者クラスはまともに走れませんので、せめてレベル4のコースを提供したいのですが、道だけの初心者クラスからいきなり地形を中心としたレベル4ではハードルが高すぎます。ここを解決することが参加者増、維持のための重要な施策だと思います。品ぞろえは重要です。
 まずその手始めとして、全日本では、Bクラスとしてレベル3とレベル4の2つのコースを選べるように提案をしていきたいと思っていますので、かつてオリエンテーリングをやっていて、簡単なクラスはつまらないけどいまさらAクラスは走れないからなあと思っている方にも是非声をかけておいていただけたらと思います。
 



posted by べん at 21:57| Comment(0) | 知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月07日

GW合宿のコース解説

5月4日のJOA合宿で提供したコースの解説をしておきます。
レベル4のコース
4コース解説.jpg
このコースは線状、面状特徴物としての道、植生、大きな地形を理解してそれをたどれる能力を持つ選手を対象としたコース。正置とアタックポイントの設定が適切に行えればまずミスの可能性は少ないコースです。タイムを分けるのはルートのうち安全に速く走れる部分を理解して集中力を切り替えられる力、そしてテレインでの走力そのものです。アタックポイントでしっかり止まれるかも重要です。
これが速い選手は基本がきっちりできているということです。簡単なコースなのにミスをしている選手はプランをちゃんとしていない。(地図上のどんな特徴物を使うべきか考えていない)止まるべきところで止まっていない、地図を正置していない。コンパスを見ていない。といったところでしょうか?
できていてなおかつ遅いというのであれば、判断と走りの遅さです。走りの遅さは走力そのものとためらいによる遅さ、不整地を走り慣れていない遅さがあるでしょう。(後者2つはテレインでのスピードトレーニングによってのみ改善可能です。)
このコースがちゃんと走れればあと今使っている特徴物以外に安心してたどれるもの、ぶつけられるものを増やしていけばいいので確実にのびていけるでしょう。
もちろんエリート選手ははやく走れて当たり前です。

レベル5のコース
5コース解説.jpg
コンパスでの直進はありますが比較的大きな地形的特徴物にぶつけるようになっています。
要はそこをどう見つけてどう速く確実にはいるかが大事になります。コントロール位置も比較的見やすい特徴物かそのそばに設定されているのでアタックポイントの設定は容易です。
このコースが苦手と思う場合はコンタマップなどでの練習を進めます。

レベル6のコース
6コース解説.jpg
目標とする特徴物が小さくなってきており、たどれる地形も分断されています。それを如何に見つけるかがポイントですが、半面地形の読めない選手には歩測とコンパスという手段があり、一概にこのコースのタイムが速いからと言って上級コースで成績がでるとは限りません。たまたま当たるということも往々にしてあります。もちろん外したときの代償も大きいです。このコースが遅い選手はコントロールピッキングやコリドアなどを練習するといいでしょう。
 またこのコースではレッグの特徴を強調しているだけなので実際のコースとは違いずっと同じリズムで走れるという易しさがあります。(ほぼコンパスをたよりに見て走っていることになったのではないでしょうか?)実際のコースはリズムやレッグの長さの変化が入ってきますので、メインとする技術もレッグごとに変わってきます。実際のコースは5のコースのいくつかのコントロールを6の要素が入ったものに変えたものをイメージすればばいいかもしれません。
posted by べん at 23:20| Comment(0) | 知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする