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2018年12月24日

イベントアドバイザーとは

イベントアドバイザーとは何でしょう。
うるさいことばっかり言って、運営に協力してくれない面倒くさい人?
これある意味当たってます。でもなんでそうしているかはちゃんと理由があります。

 前記事を読んでいただいていた方はお分かりでしょうが、彼らは別にうるさくしたくてしているわけではありません。それは、運営者も参加者もオリエンテーリングイベントを楽しむことができるようにしているのです。運営者の皆さんが規則を理解して運営していただければ、うるさく言うことも全くないし、イベントアドバイザーも実は楽なんです。

 競技規則27.1ではイベントアドバイザーはルールを知っていてかつ問題解決能力がある人である(その研修を受けている)ということを保証しています。27.2ではその主たる任務について競技規則が遵守されていることを確認することであると書かれています。またイベントアドバイザーに関する細則の6.1ではこれに公正に運営されていることを点検・確認するという文が加わっています。IOFの規則31.6では、大会で問題が起こることを未然に防ぎ、公正さを第一義にするという記載もあります。規則だけ守っているわけではありません。運営者のリスクを減らし、競技者に公正さを保証するために努力しているわけです。
 ワールドランキングイベントのガイドラインにおいては、イベントアドバイザの身分についてあくまで運営者の補助者であり、助言者であって、運営を担当するものではないと言っており、もっと直接的に、大会の警察官でもスパイでもないよと書いています。運営者と信頼関係と目的共有の意識をもって働き、運営者は、準備の進行や本質的な決断において常にアドバイザと連絡を取ることを求めています。運営者は、アドバイザから求められた情報はすべて開示しなければなりません。一方でアドバイザの働きはあくまで影のものであり、運営は主催者の意向で行われるべきで、ただ規則違反や大会の実施に危惧が感じられるときに介入するとしています。
またイベントアドバイザと運営者で論争になるときは理事会がその仲裁者となるシステムが出来上がっています。

 そういうわけで、イベントアドバイザは運営者が規則を理解し遵守する気持ちで接すればとても有用な存在です。よい大会にするという目的は一緒ですからよく連絡をとって仲良くやりましょう。
 運営者にお願いすることはブリテンの時期を守ってくださいということです。要項は2か月前、プログラムは1週間前が締め切りです。これはイベントアドバイザーの承認を受けるという意味ですから、イベントアドバイザーにチェックを受けるためには、遅くとも3か月前、2週間前をめどに概略が完成している必要があるでしょう。(ちなみにワールドランキングイベントのガイドラインでは要項締め切りは4か月前、プログラムは1週間前ですが2−3週間前が望ましいと書いてあります。)ブリテンが遅れれば、いくら良いアドバイスをもらっても運営者はその後の対応ができなくなります。余裕のないやりとりは関係の悪化につながります。もちろん重要な逸脱事項が生じそうな場合にはそれ以前に相談する必要があります。

イベントアドバイザの活動時期は細則6.2に記載があります。
・地図および大会運営の概要が固まった時期(6か月〜1年前)
・コース及びコントロール位置がほぼ確定した時期(2か月〜6か月前)
・大会前日および当日
上の2回は要項とプログラムを固める作業となります。
 しかし、公認大会に関する規則では現在公認申請は6か月前ですから最初のチェックの時期は大きく後ろ倒しされます。どれだけ困難な仕事になっているか理解できると思います。
ぎりぎりの申請では申請前に要項の概要ができていることが最低限必要です。当然2番目の仕事も後ろへずれます。
ここの記載は現状に即していないため、現実的で、かつイベントアドバイザーが対応可能な時期にずらして記載を変え、それを遵守していくべきであると考えます。具体的には最初の仕事が(3か月〜6か月前)2番目が(3週間〜2か月前)といったところでしょうか?
イベントアドバイザーの具体的なチェック内容は規則27.3にあります。規則7.2と10.2と見比べればイベントアドバイザーの仕事は要項、プログラムと密接にかかわりがあることがわかります。この時期に仕事ができなければイベントアドバイザーの業務は困難になります。
一方アドバイザはつねに影であることを意識してほしいです。意見はルールに基づいて、または失敗の危険性を説く形で行っていただきたいと思います。方法のアドバイスはしてればいいので、その方法は基本的に運営者の裁量とすべきなのです。

イベントアドバイザーについて少しは理解が深まりましたでしょうか?
イベントアドバイザーは裏方仕事です。仕事は長期かつ専門的で、多岐にわたります。そしてもちろんボランティアです。競技者のように結果を誇れるわけでもなく、運営者のようにやりたいことをできるわけでもなく、イベントの面白さを評価されるということもありません。一方で大会に問題があれば運営者とともに矢面に立つ存在です。
かれらの報酬はイベントがつつがなく終わり、オリエンテーリングという競技がこのあともつながっていくという事しかないのです。

是非かれらがその仕事を全うできるよう。運営の方々のご協力とご理解をお願いいたします。
posted by べん at 17:45| Comment(0) | 知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

競技規則とはなんぞや

オリエンテーリングの競技規則というと皆さんはどういう感じを受けますか?
難しい、面倒くさい、そんな感じですか?

 競技規則は、オリエンテーリングという競技を守り、発展させるため、またこの競技に関連する競技者、運営者、観客または一般の人を守るため、かつ楽しんでもらうために存在しています。

 オリエンテーリングは多くの競技外の人との接触があり、その時々の気候など状況に影響されやすく、年代もバックグラウンドも異なる人たちが一緒に楽しむという特性をもつため利害相反が生まれやすい競技です。もしそのときに判断の基準が各々違っていたら、どうでしょうか?その状況で良い解決方法を見つけるのは困難です。その時の判断の基準となるものが規則です。規則をもとに討議することで、お互いの合意を形成し、物事をスムーズに進めることができます。

 今回、IOFのイベントアドバイザークリニックに参加してきて、提訴の例をいくつかきいてきましたが、その基本となるのは必ず競技規則です。そのうえで情報を収集し、討議します。一方で、規則を杓子定規に運用するわけではありません。スポーツマンシップにのっとり、重大な違反でない限りは柔軟なルール運用も行います。
 もちろん、それには正解というものはなく、その解決策は全員を100%満足させるものではありません。しかしながら、規則を重視し、討議を尽くしたという過程をつくすことで関係者の納得を得ることができるのです。

 日本で大会をやるごとに(特に公認大会)いろいろな問題が生じるのは、競技規則が何のためにあるのかを知らないで競技規則を扱っているためです。素直に競技規則に従えば問題が生じない部分でも、運営者は、自分たちのやり取り方と違うから、面倒だからと規則に反したことを行うことがあります。しかしそのことで、提訴事項を誘発し、不成立という最悪のシナリオに進むことにもなりかねません。不成立となれば、運営者にとっても参加者にとってもこんな不幸なことはありません。競技者も自分が判断に納得いかないからと、規則にのっとって対応している個人を攻撃するようなことはするべきではありません。運営者も参加者も、少し面倒でも規則を意識して行動することで、競技を安心して楽しむことができるのです。
 そして規則にのっとって行動したときに問題が生じるようならその規則の変更を検討することを躊躇するべきではありません。(日本の競技規則は意図したものかそうでないかはわかりませんがIOFのものと合致していない部分があります。)

 運営をしているとやりたいことがたくさん出てきます(それ自体はとてもいいことで、運営のモチベーションとなり、参加していて楽しい部分でもあります。)。その中で規則通りにやることにエネルギーを使うのは大変かもしれません。しかしながら、不成立を出したり、参加者から多くの不満が出たりすれば、運営者も不幸ですよね。競技規則を守ることはそのための保険だと考えてもいいかもしれません。
 大会で競技規則を遵守することには、教育的側面もあります。競技規則を守らない大会がたくさんあれば、それが規則だと新しい参加者は思ってしまいます。正しい規則が身についていれば(当たり前であれば)それを導入することに面倒くささは考えないでしょう。一度間違った規則が身についてしまうと、それを修正するのを面倒だと思ってしまうのは仕方がないことです。競技規則にのっとった大会を行うのは、新しく仲間になる人たちへの教育でもあります。まともに規則を読む人はそんなにいませんから、これはとても大事なことです。
 もちろん、大会の状況によっては守ることが困難な場合があるでしょう。そうした場合はイベントアドバイザーの許可を得て変えることができます。ただ、このルール逸脱を広報しない大会が多いです。ルール逸脱事項は認められていることで、悪いことでも恥ずかしいことでもありません。ただその場合にはプログラム等で公表するという規定がありますの忘れず広報をお願いします。これも規則を皆さんに理解してもらうという教育的配慮からだと考えられます。

 最後にもう一度いいます。競技規則は皆さんを縛り、罰するためのものではありません。皆さんを守り、問題を事前に防ぎ、関係するひと全員がこの競技を楽しむためにあるものです。

 本来オリエンテーリングは楽しい競技です。年をとっても楽しく続けたいし、多くの人に参加していてもらいたいと思います。そのためにみんなでちょっと面倒くさいことをみんなでクリアしていきましょう。習慣になればちっとも面倒ではありませんよ。

皆様に理解を深めていただくために、このあとしばらくルール解説記事を続けたいと思います。規則を読み込むのは面倒ですからね。次はイベントアドバイザーとは何か。その次は裁定委員会とは何かについて書く予定です。
posted by べん at 06:50| Comment(0) | 知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月29日

香港キャンプモデルコース

香港ジュニアユースキャンプが無事終了しました。
インターハイでの結果を見るとこの1週間で良くこちらのテレインに対応したものだとびっくりしています。
さて、3日目に行ったモデルレースのコースを公開します。
今回の参加者は中学生14人+20歳2人で、技術的には3−6のレベルでコースを提供することが求められます。
レベルを変えるどうしてもコントロールが増えるのですが、少人数運営+複数日トレーニングということで、できるだけコントロールを減らしたい。そこで難しいコントロールでもコースの組み方で技術相当の課題にもっていく工夫をしてコースを込みました。もちろん給水も必須です。
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レベル2−3のコントロールは37,41,36の3つ、5-6用は32,35,42,44,39で半数をレベル4のコントロールで組みました。
まずざっとコースの流れを決め、参加者のプロフィールとコース希望を参考に机上で2回ほど修正、現地確認をして(主に可能度と道、視認性の確認)コースを決めました。
参加人数が少ないので、とんでもない方向にいって一人になるリスクをさけるために全体の流れは同じにしてあります。少人数のイベントでは流れや区域を絞ることで捜索の範囲を絞ることをお勧めします。
初級者に現在地を把握させて安心させるために37は必須のコントロールです。上級者になると分岐は簡単にわかると思ってしまうのためコントロール数を減らそうとするとついつい省きたくなりますが、これがないと次の34のコントロールが非常に難しいものになってしまいます。38も初級者には難しすぎるように見えますが、給水所を置くことで37と同じ効果を狙っています。もちろんコントロールを置いてもいいですが、レッグの中間でチェックポイントとして位置を把握する経験をしてほしくてあえてコントロールを置きませんでした。
38のコントロールはこぶの南の根元になっており上からのアタックなのでSクラスの参加者には容易に見えるようになっています。一方でM.Lクラスのレッグ方向からはすぐ見えないようになっています。

同じコントロールでもレッグの配置、置く位置などで、簡単にもなり、難しくもなりえます。コントロールを減らす際にはこうした工夫もしてみてください。

マススタートのほうも人数が少なくすぐ割れてしまうことが予想されたので、最初のコントロールで正しい方向を選ぶ課題を入れました。このテレインは谷が非常に険しいことが下見でわかったのでで一番体力のないクラスは谷越えの手前で引き返すように修正しました。ベテランクラスのコースでもこうした配慮は必要ですね。

マススタートでも全体のタイムがそろい終盤で合流するように全体の流れを決めてあります。マススタートのいいところは練習時間の短縮ができ、撤収時間が読めるところにもあります。

不動の北23.relay11.jpg不動の北23.relay21.jpg不動の北23.relay31.jpg

この日はレース形式を2本やるということで、暑さも考えて最初のフィニッシュから公園までは車輸送とし、昼は1時間半以上の休憩をとっています。
小百川さくら公園は東屋、トイレもあり、近くに川も流れていて十分に休息ができてリフレッシュしてもう1本走れたのは良かったです。

よろしかったら、このメニューやってみてください。日帰り練習会で十分楽しめますよ。(もちろん届け出は出して地図は購入してくださいね)

毘沙門山の植生もちょこっと直しておきました。香港キャンプの記録はラップセンターにあげてもらっています。






posted by べん at 15:08| Comment(0) | 知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする