2015年05月04日

もう速く走れるようになろうと思うな

今年の世界大会を控えた皆さんへの助言です。
これからあと2か月、速く走れるようになろうとは絶対に思わないでください。

理由はいろいろあります。
1.走力を上げようと思っているなら、2か月では無理なことは明白。(もしそうしたいなら長期の計画を立てて下さい)
2.速く走ろうと思うと急にフィジカルトレーニングの量を上げて、体調を崩すか、けがをするから。(今はそのときではない)
3.パフォーマンスが上がらないのは走力のせいではないから。

 オリエンテーリングにおけるナビゲーションの本質はadvance planningです。
あなたの走力にadvance planningの能力を追いつかせる作業が結果的にパフォーマンスを向上させます。
練習において速く走ろうとすることはこのギャップを逆に大きくすることになります。
だから絶対に速く走ろうと思ってはいけません。

 advance planningの能力を上げるために何をしたら良いかを個人個人がそれぞれ課題をもって取り組む必要があります。それは地図の折り方なのか。地図(もしくは現地、もしくはコンパス)を見る回数なのか、地図(もしくは現地もしくはコンパス)読みの内容なのか。地図(もしくは現地もしくはコンパス)を見るタイミングなのか、個人それぞれに違います。速くそれを見つけて修正、練習しましょう。下手であればあるほど伸びしろは大きいです。
 フィジカルトレーニングも重要ですが、それはベースを上げるものではなく、大会にピークを持ってくるためのトレーニングです。
posted by べん at 19:56| Comment(0) | 知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ランニングオブザベーション

 昨日JOA合宿に1日だけ参加して、数人の選手の後ろを走って競技している姿を見る指導を行いました。
若いころはそれをやっても、選手が実際にミスをしたところについて何を考えてていたかを聞いて。こうすればよかったね程度のアドバイスをするような、いわばその時だけのアドバイスになってしまっていましたが、今は大分違います。
 どのタイミングで地図を読み、いつどこで現地を見ているか、どの方向を見ているか、地図を持つ手はどうなのか、スピードの変化はどうかなどを見て、その選手が持っている部分、かけている部分を見極めて必要な動作をアドバイスするようになりました。それなら次の練習の際に復習することができます。
 だから1回の指導でも大きな効果を上げることができます。確実に指導の効率性は上がっています。

 A選手は、地図を見る回数は多く、よくコンタクトをしているが、視線が低く、遠くを見ていない。目的の場所が見えていればもっと先の地図が読め、未来を走ることができるが、前を見ないせいで現座にとどまり、地図読みが間に合わなくなり速度が落ち、焦って急げば地図を読まなくなる。
 ランニングスピードは遅くないので、タイムが遅い原因は地図の読み方と地図ではなく現地へのコンタクトの少なさである。指導としては、地図を見たら顔を上げて遠くを見ること、目的の場所が目にはいったら、地図はその先を読むことをアドバイス。そうすると指導後はぐっと速度があがった。
 B選手は顔を上げて先を見ているので見通しの聞く中間レッグは非常に速いが、方向への意識が低いので、道や、斜面に流されてで容易に曲がってしまう。最初にコンパスを振ってはいるがそのあとを見ていないので徐々に曲がっていってしまう。そうするとうまくいかないときはまったくどこにいるかわからなくなる。彼には地図を見るときに必ずコンパスを見て方向をチェックすること、中間のチェックポイントとして明確に方向を変える点をもうけること、ストッパーとして歩測の利用などを指導した。
 C選手は、経験が豊富なためある程度の動作はできているが、メリハリのないだらだらした感じのオリエンテーリングをしていた。地図をしっかり読まず、いい加減なアタックが目についた。原因はブランクによる筋力低下と考え、サーキットトレーニングなどを導入して、特にパワー系の筋力トレーニングをするよう指導した。

 まあ今回はこんな感じでやりました。
posted by べん at 09:02| Comment(0) | 知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月02日

ランニングスキル

  ランニングにおけるランニングスキル向上というとなるべくエネルギーを使わない効率的な走り方を目指すということになるので、オリエンテーリングでもそういう方向で考えていたらどうもすっきりしない。
   オリエンテーリングの走り自体がバリエーションが大きいものであることを考えると全く違うものと考えた方がいい。
   この間阿闍梨の方々の指導をさせていただいたが、トレイルを走らせたらはるかに速いであろうという方々でも林の中をついて来させると容易にちぎれてしまう。また湿地を渡れば彼らははまって靴が泥だらけになる。
   何処に足をおけば安全で速く走れるのか、藪の何処をぬければいいのか、考えなくても身体が反応する。それがオリエンテーリングにおけるランニングスキルかもしれない。
   オリエンテーリングの基本技術は国内でもできる。現地の見え方もインターネットでビデオを拾えばなんとかなる。でもランニングスキルだけは現地でないと経験できない。
   色々な場所でのレース経験が少ない私達にとってトレキャンでもっとも大事なことはそれなのかもしれない。現地の選手がテレインをどう走るかに注意を向ける必要がある。
  そういう意味で愛知の世界選手権では我々は大きなアドバンテージを持っていたのだ。
posted by べん at 21:25| Comment(0) | 知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする