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2025年05月19日

どうやったらレジェンドに勝てるか

レジェンドの村越さんには若い時からついぞ勝てたことがない。昨夏のマスターズミドルでも完敗。明らかなミスを除いても3分差をつけらている。
マスターズはフィンランドだったので、海外テレインでの自信の差もあるだろうな(
私的にはやっと北欧での走り方をマスターしてきたところだったので)ということで落ち着いたが、先週筑波の練習会で同じコースを走ったので改めてタイム差の原因を探っておきたい。
タイム差の原因は、基本的には走力差(不整地の走り方を含めて)、技術差、心理差(経験値に裏付けされた自信)があり、技術的にはここ数年でかなり近づいてきたと思われる。
今回は国内ということもあり、3番目もあまり影響しないと考えていたが、ふたを開けてみると私が明らかなミスを1分していることを除いても巡航で1分差がついている。ルート差がつかないミドル以下のレッグで1分あたり明らかに3秒くらい遅い。
 若い時も走力差はそれなりにあったので、走力差だろうなと思っていて、本人に確認したところ、同等かむしろ遅いくらいだよと言われてしまった。(私は今月初めに3000m12:48、村越さんは昨年の12分間走で2800mだったとのこと)。まあ村越さんは山をやっているので私よりは持久力や筋力があるだろうが、今回みたいなテレインと距離だとあまり差はでないかな。
 じゃあどこを詰めればいいんだってことだよね。明確なミスはほぼないとのことだったし、今回は走りにくい場所もあまりなかったから細かな障害物よけもあまりなさそう。
 残念なことに村越さんはGPSをとってない(どうやらスマホも持たない)ので細かなライン比較ができない。私もログがちゃんと取れてないので人の事は言えないのだが、取れているところを見つつレースを振り返ってみると、無駄に特徴物によってしまって走る距離が増えている気がする。もともと特徴物上を走るナビゲーションをしていたのをパイロッティングの考えを入れることで、特徴物と距離をとって間を走るように変えてきたのだが頭が疲れてきたり不安になったりするとコンタのラインに寄って行ってしまう癖があるようだ。考えてみると1分のミスの原因もそこにある。まだまだ方向への信頼性が低くて心理差をうめきれてないというところか。
ファイル名未設定.jpg
 まあ次は勝つためにそのあたりをブラッシュアップしていくことにしよう。マスターズはクラスがかわってしまったけれど。
 
以下はセンセイの手書きルートとコメント
tukuba_training20250517.JPG
+が打ってあるところはミスではないが、もたつき、++は多めのもたつき、です。

1:雨でアップが十分できなかったので多少ゆっくり。ラップ解析にも現れている。直進がうまく当たったので、それはその後の自信(思い切り進み、コントロールそばの大きな特徴でもたつかずにアプローチ)につながる。

3:一瞬ルートチョイスを考えるが、なるべくまっすぐがよいだろうと選択。台地を横切るところで、1本目の沢はどこにいてもよく、2本目の南向きの沢に入れば考えたが、実際には1本目の沢で多少もたつく。アタックはちょっと怖かったが、みぞが捉えられたし、3に向かう尾根がちゃんと捉えられればよいと考え、少しだけ尾根に乗るところでスピードを落としたがスムース。

4:1本目のオープンが全く分からず、歩測も思ったより遠く不安になり、スピード低下・

5:澤の上流部がわかりづくらスピード低下。もっと引き付けてから左に入れば、3秒くらいは押さえられたかも。

6:1本目の尾根下りで少しふらついて沢を切る度にスピード低下。地形を見て触れすぎた。レッグ線にそってすすみ、3本目の沢の分岐を左手に見ればスムースかつスピーディーにいけた。
posted by べん at 22:36| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年05月01日

改善点発掘のためのレースアナリシスシート

昔のシートで恐縮ですが、まだまだ使えるので上げておきます。
このシートは具体的なレッグ毎の分析というよりは、自分の改善点発掘や、レース全体を評価するために作成したものです。
入力説明はこちら。入力説明.pdf
入力例.pdf
こちらはオーソドックスな形。
アナリシスシート.xls
2枚目はレベル5まではほぼマスターできている場合。
アナリシスシート2.xls
評価項目や評価基準は個人でアレンジしてつかってください。

使い方は5/15のオリエンテーリング講習最終回で説明します。https://japan-o-entry.com/event/getfile/7844
これまでの講習を前提としての説明ですが、競技歴がある程度あれば、シートの狙いは理解できると思います。単日参加は録画視聴はできませんのでお時間が合えばご参加ください。

posted by べん at 16:58| Comment(0) | トレーニング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年04月24日

走力トレーニングを技術面から見てみる

 私楽しみでオリエンテーリングをしていますが、ランニングトレーニングを継続しています。ランニングはつらくて退屈で嫌いです。じゃあなんでやっているのかについてお話をします。

1. オリエンテーリングはランニングしながら地図と現地を照合させるスポーツ
オリエンテーリングは強い身体負荷の中で高度な情報処理を継続するスポーツです。
場面にもよりますが、トップ選手は地図と現地の照合(マップコンタクトというと地図だけみたいになっちゃうのでこの言い方にしています)を6秒や8秒に1回行っています。キロ4分で走りながらだと、8秒で33m進むことになり10000分の1の縮尺では地図上33oの範囲の情報を処理し、(現実的にはもっと広範囲を複数回見ることで理解することもあり得ます)これをレース中継続するのです。
実はレベル5と6の違いは技術内容の違いというよりは、この連続的な情報処理ができるか否かということで、これは意識して練習しないと身に付きません。(自然とやっている人もいないわけではないですが)中級の段階から意識して練習しているとレベル4から6へのステップアップは比較的容易です。日本のテレインでは常にレベル6を要求するようなコースはあまり組めないので、この段階を習得しなくてもそれなりに成績は出ますし、楽しくやるなら無理に獲得する必要はありません。

2. ランニング速度が下がるとオリエンテーリングはつまらなくなる
 例えばランニングスピードがキロ8分になると8秒で16mしか進まないので1.6mmしか進みません。その範囲では特殊なテレイン以外では情報処理する対象がなくなることも考えられます。すると、一度レベル6の楽しさを味わった選手にとっては地図を見る回数が減り、ただ走るだけのつまらない競技になってしまいます。
 年配者のコースを体力に見合う登りの少ないコースにするというのはなるべく早く移動させてこの退屈さを軽減するという意味もあります。若者は速く走ることでナビを難しくして楽しむことができるので、フィジカルにきついコースも受け入れられるのです。走行速度と情報処理の難度の関係はスプリントコースではより明確ですね。スプリントではナビゲーションの難度が下がりますから、高速で走れるコースを組むことがポイントになるのです。
 年をとるとどうしても走行速度が遅くなって、技術を十分に発揮できず参加しても面白くなくなります。だから速度が落ちるのを最低限に抑えるべくトレーニングせざるを得ないのです。適度なトレーニングは健康にもいいですよ。(私は健康を考えるとやりすぎ)

3. ランニング速度が上がるとミス率が減る
さて今度は逆の事をいいます。情報処理能力は身体負荷が高まれば脳への血流が下がるため当然落ちます。5000m15分で走れる人と5000m20分かかる人が、キロ5分で情報処理をしながら走ることを考えてください。どっちが頭がクリアでいられますか?
LT値が上がれば、同じスピードでも楽に走れるのでミス率は減るのです。
これが走力トレーニングをする意味です。
だからうまくなりたかったら身体トレーニングをしてください。
最も良い身体トレーニングはオリエンテーリングを競技スピードで行うことです。負荷の変化、起伏、足の置き方などを総合的に練習できますからね。
でも近くにテレインがない(あっても簡単に入れない)人がほとんどでしょうから、走るトレーニング内容を工夫する必要があります。


 ぎりぎりの身体負荷で情報処理を完璧に実行する。これを目標にすると年齢・順位関係なくオリエンテーリングを楽しめ、トレーニングのモチベーションにもなります。

 オリエンテーリングオンライン講習の今日のネタはフィジカルトレーニング内容についてです。夏の遠征後に第2回を開催予定ですので興味があれば申し込んでくださいね。
posted by べん at 16:17| Comment(0) | 知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする